青春はこれからだ!!
「おい、佐野ーノートうつさせてーww」

席替えしてから前の席の宮本が俺にノートを借りるようになった
もちろん俺は貸すなどとはいっていないが
断るとめんどうなのでうつさせてやっている
勝手に取り上げて勝手にうつして勝手に返す
上の二つは気に入らないが、
返すことさえすれば別に許してやってもいいという気になる
「小沢に借りればいいんじゃないのか」
ときいたこともあったが、
小沢だとほぼ全問正解で先生に移したことがばれるから無理らしい
だから、勉強ばかりしていてもたいした点数取れない俺に借りているわけだ

「んっ咲―!!なに人のノートうつしてんの!?
ずりぃーwww俺にもかせよ」

そんな時後ろから声がした
俺の後ろの席の男 桜井れいじの声だった
桜井は少し釣りあがった目をしている少し不思議な感じがするやつだ
桜井は頬づえをしながらドラ○もんのチョコすなっくを口につめる

「あぁ?これは佐野のなんだから佐野に聞けよ!!」

宮本は俺に聞け、といっているが、
自分だって俺に許可なくとったよな?
と心の中で軽くつっこみらしくないつっこみをいれた

「さーのー・・?だれそれ」

ああ、もちろん俺はそういわれることを覚悟していた
していたが、かなりぐさっときたぞ・・
こいつ呪い殺そうか・・?
お前の目の前のやつだバカが・・!!!!
俺が不機嫌オーラいっぱいの顔で振り向くと
あ~っと納得するように桜井は顔をふった

「佐野 史孝だ
 ノートだったら勝手に取っていいぞ」

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