Love Water―大人の味―
「いや、急に誘ったこっちも悪かったし……」
少しだけ眉を寄せて言う彼。
その表情がいらついているようにも、悲しげにも見えてしまうのは、無表情な顔のせい。
「だから……」
そのまま言葉を続ける彼は、イスを少しあたしに近づけてこちらに寄った。
一気に近くなる距離。
途端に鳴り出す心臓。
口を開いた部長は、ささやくような声音で告げた。
「………水曜の夜、食事がしたい」
「………っ」
じっと見つめられれば、ますます赤くなる頬。
「今日、俺にコンビニのサンドイッチを買わせたお詫びだと思って。
本当は、ちゃんと店、予約してたんだから」
首を傾げて、咎めるように言う部長だけど、顔が近すぎるせいで怒られている自覚はない。
「…ダメ?」
甘い声で、もう鼻と鼻がくっついちゃいそうなくらい近くで聞かれる。
………そんな瞳で見つめられたら……。