雪に届けて綴る想い
「そしたら、俺の仲間、紹介するよ!そして、バスケ勝負しよう」
隆二との約束は、私の胸の中で光輝いている。

会えなくなることをわかっていながら、私は淡い期待を持っていた。
私の病気は心臓病。
年の割には体が小さいのだ。
中学に上がるまえに、発作が起きてわかったことだった。
「永くない」
先生に言われた。
それから、発作が起きないようにと病院生活が始まった。
親は、腫れ物をそっと触るように私に接してきた。
母は毎日泣くようになり、そんな母に父は付きっきりだった。
そんな毎日がイヤになるのは仕方が無いことだと思う。
それで、関係のないこいつに会ったんだ。

最初は、うわべだけのつきあいだったけど、いつの間にかね…
私の大切な、大好きな人になっていた。


私の心の中にすんなりと入ってきた、彼の存在が、私はいつの間にか忘れられなかった。



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