秘密の同居《番外編》
「あぁ、忙しい所申し訳なかったね。
ちょっと小耳に挟んだ事があってね。」
優しく微笑む校長に、ホッとしながら相槌をうつ。
「なんでしょう?」
「…うちの息子と、密会しているのか?」
………………
「は」
意味が分からず固まっていると、少し考えながらゆっくり話しを続けた。
「君があの子と人がいない所で話しをしているのを見かけたと言いふらしている生徒がいるんだ。
君を疑っているんではないよ。
ただ話しを聞こうと思ってね。」
昨日のだ!
どうしよう。
「あ、あの。
密会なんてものではなく、偶然あそこで会いまして…!」
なんだか、嘘くさくて言い訳みたいだ。
本当の事なのに…