秘密の同居《番外編》
「………なんだよ。
何かあったのか?」
「うん……。
ね、怜がもしもあたしと同じ状況になったら、どうする?」
「同じ状況って?」
「生徒が好きって言ってきて、周りに疑われる…とか。
怜沢山告白されてるんでしょ?」
少し考える素振りをして、あたしを見ずにサラッと言った。
「同じ状況になんか、絶対ならねーな。」
「なんで!?
だって…告白………」
「俺は生徒に必要以上構わないから、告白されても大人っていう理由と結婚を理由に断れる。
お前は必要以上に構って相手が心を開いて下手に拒めなくなる。」
おお…
さすがです。
「でもね、聞いて?」
「聞いてるだろ」
必死に話すあたしにそう言った優しい怜の声に顔をあげると、ちゃんとこっちをしっかり見てあたしの言葉を待つ怜に胸が熱くなる。