パラワー『天才・原口龍太郎博士のエトセトラ』
『フンッ。それで交信したのが……』


(鼻水はどこに消えたんだ? ええっ?)


そんな純一郎達の疑問はどこへやら、こちらの龍太郎が続ける。


「機械の世界ですか、フンッ」


文明が現世より発達しているとされる2世界の内のひとつ。機械化が甚だしく進んでいる世界がそこだ。


『アチラの私も彗とは別れていません。それでA.W.T.は作っていない訳ですが』


「ええ、フンッ。」


機械の世界の龍太郎と水の世界の龍太郎はアナザー・ワールド・ビューアを相互に使ってお互いの意見を交換していたらしい。

皮肉にも、他の異世界には無いA.W.T.を作ってしまった龍太郎のビューアーは、そこまで洗練されなかったのだ。


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