屍の孤島
その嫌悪感から、慌てて服をバサバサと振るう猟師。

しかし。

「ぎゃっ!」

彼は突然声を上げる。

蟲が服の中で、彼の体を刺したのだ。

「いたっ!痛いっ!痛い痛い痛い痛い痛い!」

地面に這い蹲り、刺された箇所を押さえ、狂ったように暴れ回る猟師。

「だ、大丈夫ですか…?」

秀一は狼狽する。

その痛がり方は尋常ではない。

たとえ蜂や百足に刺されても、ここまで発狂したような苦悶は見せない筈だ。

「いぎぎぎぎっ!ぐぅっ…ぎゃあぁぁあぁあっ!」

涎を垂らし、涙をこぼし、鼻水まで垂らして悶絶する猟師。

もし知っていれば、秀一は即座にこの場から離れていただろう。

この症状は、警察署で小野寺が見せたものと同じ症状だったのだ…。

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