屍の孤島
一体誰が…。
黙考する梨紅の背後から。
「そこで何してる?」
突然声をかけられ、彼女は飛び上がるほどに驚いた。
咄嗟に振り向くと、懐中電灯の光で顔を照らされる。
「ん?」
懐中電灯の持ち主は、凝視するように梨紅に光を当てる。
眩しいし逆光で、梨紅からは相手の顔が見えない。
「もしかしてあんた…桜庭さんとこの梨紅ちゃんじゃないか?」
そう言う相手の声は、男のようで野太かった。
「ほら、覚えてないかのぅ?昔あんたんとこの向かいの家で除虫菊の栽培農家やっとった者じゃ」
そう言って、男は自分の顔を照らした。
「あ…」
梨紅は声を上げる。
確かに見覚えのある顔。
当時幼かった梨紅とよく遊んでくれた、二十歳くらいの青年だった。
が、今は梨紅が二十歳になったのだ。
青年は自然と歳をとり、冴えない中年になっていた。
黙考する梨紅の背後から。
「そこで何してる?」
突然声をかけられ、彼女は飛び上がるほどに驚いた。
咄嗟に振り向くと、懐中電灯の光で顔を照らされる。
「ん?」
懐中電灯の持ち主は、凝視するように梨紅に光を当てる。
眩しいし逆光で、梨紅からは相手の顔が見えない。
「もしかしてあんた…桜庭さんとこの梨紅ちゃんじゃないか?」
そう言う相手の声は、男のようで野太かった。
「ほら、覚えてないかのぅ?昔あんたんとこの向かいの家で除虫菊の栽培農家やっとった者じゃ」
そう言って、男は自分の顔を照らした。
「あ…」
梨紅は声を上げる。
確かに見覚えのある顔。
当時幼かった梨紅とよく遊んでくれた、二十歳くらいの青年だった。
が、今は梨紅が二十歳になったのだ。
青年は自然と歳をとり、冴えない中年になっていた。