屍の孤島
それは、絶望的な光景だった。

階段を、ゾンビの群れが昇ってきている。

確かに彼らは、階段を立って昇る事ができない。

死後硬直によって膝の関節が上手く動かなくなってしまった為だ。

そこで一体のゾンビが、階段にうつ伏せになり、腕力だけで這いずる事によって階段を昇るという方法をとっていたのだ。

それを見た他のゾンビ達も、同様にうつ伏せになって階段を這い上がってくる。

生存者の新鮮な肉を食いたいという執念と欲望から、彼らは階段を克服してしまった。

知能が低いと思われていたゾンビも、学習能力を持ち合わせていたのだ。

これで事態は悪い方向へと転がり始めた。

上の階へと向かっていた三人は、自ら逃げ場を失う羽目になってしまったのだ。

< 181 / 199 >

この作品をシェア

pagetop