屍の孤島
目の前で繰り広げられる凄惨な光景。

だが夕映にも奏にも、秀一を助けてやる事は出来ない。

流石の秀一も呼吸が荒くなってきた。

たった一人であの大群を相手しているのだ。

体力が続く筈がない。

いずれは力尽き、その一瞬を狙ってゾンビ達が彼を押し倒してしまうだろう。

(神様…!)

自分の力ではどうする事も出来ない。

目を閉じて、ただただ祈る事しかできない夕映。

そんな彼女の耳に。

「……!」

けたたましい音が聞こえ、思わず夜空を見上げる。

上空を照らすサーチライト。

そしてメインローターの爆音。

遂に救助のヘリが、この島の上空へと近づいてきたのだ。

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