幕末純想恋歌
……痛い。


体のあちこちが痛く、頭もグワングワンする。


自分はどこかに横たわっている。


うっすらと目を開けると、辺りは暗く、夜らしい。


私は、確か、トラックに……。


ゆっくりと、頭が動き出した。


暗い、暗すぎる、そして、静かすぎる。


まさか、事故にあって夜中まで放置はないだろう。


とりあえず、起き上がろうと地面に手を突くと、土だった。


こんなところ、あっただろうか?


立ち上がり、辺りを見回す。


どこかの路地のようだ。


でも、建物は低く全て木造だ。


見慣れたビルが一つも無い。


おかしい、おかしい、おかしすぎる!!





「此処は……、何処……?」
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