遠い宇宙の果てで
愛美は肩を落としてこっくりうなずいた。
「君はさっき何を考えながら魔法を使った?」
「早く元の世界に戻りたいって、こんなこと本当はやりたくないって・・・。」
「やっぱりそうか・・・。」
ウォールデンは再び腕を組んで考え込んでいた。そして愛美に話し始めた。
「魔法っていうのはね、使う人間の心の作用が大切なんだ。魔法は心を正した人間にしか使うことができない。決して私利私欲のためとか、安易な考えで使えるものじゃない。」
愛美はきょとんとしてウォールデンの言うことを聞いていた。しばらくしてポケットからピノが顔を出した。
「だって私、いきなりここに連れてこられたんですもん。」
「それはこの魔法が使えるのが君しかいなかったからだ。君は奇跡そのものなんだよ。」
「・・・・。」
ウォールデンは組んでいた腕をほどいてさらに話を続けた。
「人はみな、ある理由があってこの世界に生まれてくる。それは世界を良くするためでもあるし、自分自身の幸福をつかむためでもあるんだ。」
「じゃあ、なんで私は地球でそれをさせてもらえないの?」
「それは地球が危機的状態だからなんだよ。それを救う使命が君の魂に与えられていることは間違いない。」
ウォールデンは瑠璃色の目をくりくりさせて愛美に言った。
「私、この魔法を使ってこのお城の人たちと一緒に戦ったら幸せになれるの?」
ウォールデンはうなずき、
「なぜなら人の幸せは、その人に適った善をなすことにあるからだよ。」
と付け加えた。
「おじさんの言うことって信用できるの?」
愛美は試しに疑いの目をウォールデンに向けてそう聞いてみた。すると、ウォールデンは
「私に使えない魔法などリターナス以外ない。」
と断言した。愛美は自ら進み出て、ウォールデンに再トライをお願いした。
ウォールデンの魔法により、さっきと同じシチュエーションが愛美の目の前に現れた。愛美はさっきよりも落ち着いて、霧から現れたケルベロスに向かって杖を振りながら
「リターナス!!」
と叫んだ。
「君はさっき何を考えながら魔法を使った?」
「早く元の世界に戻りたいって、こんなこと本当はやりたくないって・・・。」
「やっぱりそうか・・・。」
ウォールデンは再び腕を組んで考え込んでいた。そして愛美に話し始めた。
「魔法っていうのはね、使う人間の心の作用が大切なんだ。魔法は心を正した人間にしか使うことができない。決して私利私欲のためとか、安易な考えで使えるものじゃない。」
愛美はきょとんとしてウォールデンの言うことを聞いていた。しばらくしてポケットからピノが顔を出した。
「だって私、いきなりここに連れてこられたんですもん。」
「それはこの魔法が使えるのが君しかいなかったからだ。君は奇跡そのものなんだよ。」
「・・・・。」
ウォールデンは組んでいた腕をほどいてさらに話を続けた。
「人はみな、ある理由があってこの世界に生まれてくる。それは世界を良くするためでもあるし、自分自身の幸福をつかむためでもあるんだ。」
「じゃあ、なんで私は地球でそれをさせてもらえないの?」
「それは地球が危機的状態だからなんだよ。それを救う使命が君の魂に与えられていることは間違いない。」
ウォールデンは瑠璃色の目をくりくりさせて愛美に言った。
「私、この魔法を使ってこのお城の人たちと一緒に戦ったら幸せになれるの?」
ウォールデンはうなずき、
「なぜなら人の幸せは、その人に適った善をなすことにあるからだよ。」
と付け加えた。
「おじさんの言うことって信用できるの?」
愛美は試しに疑いの目をウォールデンに向けてそう聞いてみた。すると、ウォールデンは
「私に使えない魔法などリターナス以外ない。」
と断言した。愛美は自ら進み出て、ウォールデンに再トライをお願いした。
ウォールデンの魔法により、さっきと同じシチュエーションが愛美の目の前に現れた。愛美はさっきよりも落ち着いて、霧から現れたケルベロスに向かって杖を振りながら
「リターナス!!」
と叫んだ。