可愛くてごめんなさい。
「あぁ。
アイツらはいつも勝手についてくるんだ。
なんか、あたしについてたら得すると思うらしい。

まぁ、あたしも慕われて悪い気はしないからかまってるんだけど……
対して友だちじゃない。
今日も私が来るなって言ったんだ。」




と眉一つ動かさず平然と喋る…

その表情はどこが自分と似ている気がした。




「だから、
昨日アンタを見て気が合いそうだなと思ったんだ。
学校では本気であのキャピキャピ感にムカつくから絡んでただけさ。」




(なんか…すごく嬉しい…
素の私を見て友だちになりたいなんて……)




「名前……」



「あ?」



「だから、名前!
…まだ聞いてない……」



今更だけど、
名前を訊かないことにはなんて呼んでいいのかも分からないし、
まずは自己紹介から始めようと思った。



「そうか。
まだ自己紹介まだだったな。
悪ぃ、忘れてた」



てへっと手を頭に当てて目を丸くする。



「重要なとこ忘れたらだめじゃん!」


…………………



プッ



クスクス




アハハハハハハハ




目があって思わず二人で爆笑してしまった。
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