禁断愛 母と悪魔の子
ウィリアムに似すぎた(顔がいい)成人男子にキスされれば、誰だって赤面する。
こちらはドキドキだった。
「ねえ、キスト。おやすみのチューももうやめようよ」
「なんで、好きだからやるんでしょ。母さんは僕が嫌いなの?」
「好きだよ、でも……」
「ならいいじゃないか。僕も母さんが好きだ、だから口づけをする。いっぱい、いっぱい。僕は母さんしか要らないから」
「んー」
親離れはまだまだ先のようだ。
四才じゃ仕方がない、か。見た目ばかりに気を取られて、この人の中身を無視したのでは親として失格だ。
「母さんからも、して」
「今日だけだよ」
軽いもの。
でも時間が長い。
キストが熱く包容したままなんだから。
彼の腕が離れられない鎖みたいだ、まるで。