禁断愛 母と悪魔の子
(幕間)
「ずっとずっと、鬱陶しかった。貴様が向ける笑顔が、差し出すプレゼントが。それを見て喜ぶ彼女が一番胸を焼かれた。
分かるか?貴様がやってきたことは、いつも俺を傷つけ痛めつけた。
謝ろうとも遅い、許しなどしない、もう無理だ。だってだってだって……!我慢ならないのだからさ、もう!
偽りの笑顔も、言葉も、嘘を突き通す俺自身さえも目障りで……。ああ、本当に何で出会ってしまったんだろうな。
出会わなければ幸せだったろうに。己の生をもっと満喫できただろうに。いっぱいいっぱい笑えたはずだろうに。
クハッ、でもおしまい。貴様は踏んではいけない地雷を踏んだ。足元から吹き飛び頭をぶちまけろ。
だいじょーぶ。一瞬では終わらせない。貴様がまいた笑顔の数だけ、俺のこのどす黒い溜まりを吐かせてもらおう。
さようなら。どうぞ、安らかに」