禁断愛 母と悪魔の子
甘えっこだなぁと思い、キストの好きにさせた。
「いい匂い」
「同じシャンプーでしょ」
私の髪を嗅ぐキストに笑う。
「母さんの匂いは違うよ」
「こらこら」
首筋をも嗅ぐ――ついでふれた唇がくすぐったくて、肩を揺らした。
ぱちゃりと水がはねる。
「……、母さんはやっぱり何も分かってないね」
「何を?」
「俺がまだまだ甘えたりないってゆーこと」
また笑う。
本当に子供だ。
抱きしめるキストに、はいはいと返事をして、こちらも好き勝手にする。
昔キストとやった水鉄砲を誰もいないとこに噴射する。
そしたらキストも覚えていたらしく私の真似事をやるが。
「母さんみたくいかないな」
「キストは手の形が違うんだよ、昔から」
こ、う。と彼の手をいじれば握られた。