禁断愛 母と悪魔の子
食卓の間に行けば、もうテーブルの上には朝食の準備がしてあった。
「おはよう、母さん」
にっこりとしたキストが立ち上がり、私を迎えてくれた。
椅子を引いてくれ、カップに紅茶をいれてくれる執事顔負けのことしてもらい私は紅茶を飲んだ。
「アップルティー」
「当たりー」
「簡単だよ、今日のは」
「母さんにとったらそうかもね」
椅子に座りながらそんなことを言うキストに、私はある不安を抱えていた。
「キスト……昨日、寝室に戻った?」
「どうしたの、急に」
「え、う、ううん、なんか気になっちゃって」
本音を言えるわけがない。
あんな淫夢を見たんだ。寝言の一つや二つ言っていそうで怖い。
ドキドキしながら答えを待っていれば。
「戻って、ないよ」
私にとっては嬉しい解答を聞いた。