禁断愛 母と悪魔の子


「昨日は……書室でそのまま寝ちゃって。母さんとの約束、守れなかったかな、ごめんなさい」


「い、いいの。それぐらいのこと」


紅茶をずずっと飲んで、平静を取り戻す。


良かった、何も見られてないようで。


心底安心したとはこのこと。


パンケーキにうん美味しいと言っているときだった。


庭から騒々しい音が響いたのは。


何だろうとキストと窓から様子をうかがえば――そこには何人もの人がこの屋敷に向かっている最中だった。


私は「なに」と慌てているのに対するキストは。


「来たか……」


「え」


「母さん、危ないからここにいて。俺が話してくる」


「話してくるって」


来る人たちは皆統一した藍色の制服を来ている。


街の警官隊だ。

警官が家にいったいなんの用なのか。


< 53 / 89 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop