禁断愛 母と悪魔の子
「ほら、一緒に綺麗にしよう。気持ち良くもしてあげるよ」
にっこり笑った彼が私を抱きしめる。
それを押しのければ、キストがまた私を抱きしめた。
「まだ泣いてる……。ああ、そっかぁ。あいつらのせいかぁ。怖かったよね、あんなに生ゴミが群がっておしかけたらさ。
いっそ、全部処分しよう。もうここには来れないように街の奴ら全員の足を切るんだ。
腱がいい。腱を切ればきっと、『いたいいたーい』って泣きながら苦しみながら死んでいくよ」
「離しっ」
「リディアを泣かせた罰だ、それがいい。うん、そうしよう。安心して君は俺が守るから」
力強い締め付けは逃がしてはくれない。
このまま舌を噛んで死のうかとも思ったとき――
「リディア!」
第三者の声。
「ハザマ、さ、ん……」
彼を見た瞬間に安心が一気に出てきた。
「キスト、何を」
「黙れ、ハザマ!邪魔をするな」
「っ、こればかりは黙っていられない。これ以上、リディアを泣かすな!」