黄昏色に、さようなら。

聞きなれない単語に眉を寄せている私に、やはり同じように眉を寄せながら純ちゃんは言葉を続ける。


「ここではたまにそういうことがあって、迷い込んできた人間を『イレギュラー』と呼んでいる」


イレギュラー?


そういえば、意識がもうろうとしていた時に、純ちゃんがそんな言葉を言ってた気がする。


確か、『イレギュラーでもなんでも、間違いなく風花なんです!』とかなんとか。


英語だよね?


どんな意味だっけ?


レギュラーじゃない、って感じかな?


レギュラーって、正式とか正規とか言う意味だったから、イレギュラーは……。


なんて、呑気につらつらと考えていたら、純ちゃんはこれでもかと、最終爆弾を投下した。


「ここは、お前が居た世界と似ているが、全く別の世界。

つまり、パラレル・ワールドなんだ」


はいっっ!?


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