月の恋


うわ~めっちゃカラフル~

『………』

つーかこの人ら目の前に急に出てきた思ったら

いつまで騒いでんねん



生綉姫は目の前でギャギャ騒いでる妖怪達に目をやり少し距離をおく。


何か巻き込まれそうやし…
ちょっと離れとこ



そんな生綉姫に騒いでる中から出てきた水元(すいげん)が気づきニッコリと笑って生綉姫に話しかけてきた。



「始めまして…お姫様」


生綉姫は声が聞こえた方に視線を向ける


『っ!』


なっ!何やこの色気たっぷり妖怪は!
何か危ないである意味何かが危ないで!!


水元は微笑しながら生綉姫の前に腰を下ろす。


「ん?…何でそんなに離れるの?」

『ちょっと野性の本能です。気にせんとって下さい』

「そう?…なら良いけど」


前に座った水元から本能的に離れた生綉姫はゆっくりと水元を見上げた。



水元の髪は空のように美しい水の色をしていて頭の上で一つに結んでいる髪は風に遊ばれるたびにまるで川のように流れる、その美しさに女性なら一度はときめくだろう。

だか美しいのはそれだけでは無い。

キスが上手そうな唇に鼻も高く切れ長の瞳は雪のように白く一瞬、銀色にも見える

今は座っているが背も高く何より全身から出てるこの溢れるフェロモンに何人の女性が虜になったであろう。














『………』



うん…近づかんとこ


水元をそれなりに見た後、生綉姫の結論は必要以上に近づかないという結果になった



そんな生綉姫に分かってるのか分かっていないのか水元は……




「でもやっぱり少し寂しいからこっちにおいで…可愛がってあげるよ?」








『なっ!』


ぜっっったい近づかん!!!



生綉姫の決心を硬くしてしまっていた。


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