放課後姫とヤンチャな騎士
途中まではその人と着かず離れずで歩いていたが、気付くと女性はいなくなっていた。


剛志は特に気にすることもなく、そのまま学校に向かった。


「おはよ、剛志♪」


学校に近づいてきた頃、朝から元気な陽太が、明るい笑顔で駆け寄ってきた。


「おう。」


「朝からクールだねぇ♪
…ってかさぁ、そろそろ授業受けたら?
来週からテスト期間だし。」


陽太は鞄からプリントを取り出して、剛志に渡した。


「はい、予定表。」


「…さんきゅ。」


「たまには授業出ないと、女子が寂しがるよー?」


「ふざけんなよ?」


「はいはい。
剛志は本当に怖いなぁ♪」


そんな事思ってもいない表情で、陽太はサラリと言った。


「あっ、乃里子ー♪」


陽太は前を歩いていた乃里子を呼び止めた。
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