教室バロック
『 ―― 局長お〜!! 』
『 近藤さ〜ん! 』
『 ええええっ?!
… 斎藤さん!!
この浅葱色の、
…一部では趣味が悪いとか
さんざんいわれてる羽織りって
迷子になった近藤さんが僕たちを、
見つけやすいようになんですか?! 』
『 …ああ 沖田は知らなかったのか 』
『 知りませんよ〜!
…それにしても近藤さん…
どこに行ったんだろう…
また饅頭でもポン食いしながら
知らない横道にでも
入っていっちゃったのかなあ… 』
『 早くしようぜ!
…そうしないと芹沢の奴が
道を聞きに店に入った近藤さんを
むげにあしらう奴らがいたら
またすげえ勢いで暴れるからな!! 』
『 …仕方ないですよ 原田さん
私たち最近、京で評判悪いし
いちげんさんには若干、
京の方は警戒してしまいますから 』
『 ――― よし、 山南
池田屋の方に行ってみようか
永倉、旗持ったか?
まったく…
いつになったらあの人の
極度の方向音痴は治るのか… 』