いつかのMerry Xmas
昼食も終え、いよいよ本番が始まる。

一バンド目から、イチローが出るってだけで、こんなに沢山人が呼べるなんて、ちょっと凄いかも。

盛況ぶりに感心しながら、私は一番後でぼうとその盛り上がりを眺めていた。
本当は照明係なんだけど、人数が多すぎて、別段私の出る幕なんて無さそうだし。

前の方では、本当にきゃぁきゃぁと言う黄色い歓声が飛んでいる。

「――折角怜様が出てるのに、ミューさんは、前にいかないですか?ここ、人数足りてますよ」

照明係をやっている子から、声を掛けられる。

「もみくちゃにされそうじゃない」

「ミューさんは、ああやって手を伸ばさなくても、手を繋げますものね、羨ましい」

「――そう?」

アイツと手なんて繋いだことあったっけ?

引っ張って強引にどっかに連れてくことはよくあるけど。
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