いつかのMerry Xmas
「レイサマ。
 二次会、行きますよね?」

きゃっきゃと話しかける女性たちの真ん中で、イチローは煙草片手に座っていた。

伸ばされる手を簡単に払うその冷酷さが、「萌え」ポイントだと言われても、私には何のことだか理解が出来ない。

「怜一郎、二次会行く?」

たくさんの女性たちに囲まれているので、手出しも出来ず立ち尽くしている私の後ろで、かねやんが声を掛けてくれた。


――っていうか、これほどちやほやされているのなら、別に私が助ける必要なんてないんじゃないかしら――

イチローは周りを見渡して、感じのよい笑みを作って見せた。

「少し酔いが醒めたら、すぐに行く。
 とりあえず少しだけ一人にしてくれない?」
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