いつかのMerry Xmas
「じゃ、俺も先に行っとくわ。後はご自由に」

かねやんはそう言うと意味ありげにぽんと私の肩を叩いて出て行ってしまった。

――ちょぉっと待ってよ。
  こんな酔っ払いと二人っきりにされても困るんですけど。

途方にくれている私の手を、イチローがここぞとばかりに引っ張った。

バランスを崩して思わず膝をつく。
驚くほど端整な顔が、目の前に迫ってきて、ちょっと心臓に悪い。

――しかも、うんざりするほど酒臭い。

< 58 / 83 >

この作品をシェア

pagetop