続・女好き彼氏
信じたくない。
だって、ねぇ……。
「…………っ」
唇が震えて言葉を上手く出すことが出来ないよ。
そんなあたしを見かねてなのか
海哉くんは小さくため息を吐いた。
「嘘だと思うなら悠雅に聞いておいで……
確かさっき、保健室に─…」
そう言いながら海哉くんは教室の扉の方を指差した。
そしてあたしはそんな海哉くんの言葉を最後まで聞くことなく、すぐさま廊下に飛び出して走って保健室に向かう。
そんなあたしに置いて行かれ教室に取り残された海哉くん。
彼は一人……椅子に座りながらクスッと笑う。
そしてさっきあたしが最後まで聞かなかった言葉の続きを呟いた。
「さっき保健室に悠雅と女の子が二人で向かうのを見かけたからさ………」
海哉くんはふふっと笑ってみせる。
「さて……………どうなるかな?」
海哉くんは軽く首を傾げて窓の外見る。
そしてまた
上品に微笑んだ。