続・女好き彼氏
美夜
美夜
美夜
会いたいよ。
今、すぐに。
そんな思いを抱えながら
俺は走った。
美夜がいるであろう、美夜の家に。
走って走って
一刻も早く会いたくて
美夜の家に行ったことがないはずなのに
体が勝手に覚えてて
きっと、記憶をなくす前に
美夜の家に行ったことがあるから
だから
周りの風景もなんだか
懐かしくて
ああ、ここを曲がれば
美夜の家が見える。
そんな事さえわかってしまうのが
なんだか嬉しくて
勝手に笑みがこぼれてしまう。
気がつけばもうそこは美夜の家の前。
荒い息を整えるために
何度か深呼吸を繰り返す。
そして、何かを決意したかのように
美夜の家を睨みつけると
息を吐きながらインターホンを押した。