続・女好き彼氏
インターホンを押しても返事がない。
その代わりに
階段から誰かが駆け下りてくる足音が聞こえてきた。
そんなことに心臓がドクドクと動く。
美夜だろうか?
それとも
美夜の家族の誰かだろうか?
そんな不安と期待が入り混じってる心の中。
そんなとき
ガチャ…
ゆっくりと扉が開いた。
「……はい…」
そう言って顔をひょっこり覗かせたのは…
「美夜」
美夜の姿を見て
俺の心臓がグッと縮まる。
俺の声にハッとしたのか
美夜が俺の顔を見て目を見開いた。
「悠雅……?
え!ちょ!!」
美夜に名前を呼ばれた。
それだけ。
それだけで
心臓が破裂したみたい。
それだけで
俺の理性が吹っ飛んだ。
気がつけば
小さな美夜の身体を抱きしめていた。