満月の夜に逢いましょう
アキさんの言葉や態度に嬉しくなったり悲しくなったり。
アキさんと出逢ってから、アタシの心臓は忙しい。
“貴方も中村くんのこと好きなんじゃないの?”
そっか…アタシ
アキさんのこと好きなんだ
あの時からずっと。
だからアキさんに恩返しがしたいと思ったんだ。
『いたっ!』
横断歩道を挟んだ反対側に彼女の姿があった。
アタシは信号も確認せずに思わず踏み出した。
「ばかっ、危ない!」
グイッと腕を引かれ、アタシは歩行者側に入った。
『アキさん!』
アタシと入れ代わるようにアキさんが車道に出てしまった。
嫌だ。
アキさんが車にひかれるのは。
そう思ったときにはアタシの身体は勝手に動き出していた。