幕末異聞ー参ー
「薩摩名義で夷狄(いてき)から武器や船を購入する。これが条件だ」
「外国の商人から薩摩名義で!?」
坂本は顎に手をあて考え始めた。
「確かに長州名義で武器を買うのは不可能に近いのぉ」
「幕府の目が厳しいからな」
長州は禁門の変以来、幕府からも朝廷からも監視されている状態で、とても武器を買える状況ではない。
第二次長州征伐を知らされた今、大量に武器が必要な長州にとって薩摩は利用し甲斐のある交渉相手だった。
しかも、薩摩は英国(イギリス)と仲がよく、最新鋭の武器を手に入れられるのだ。
「…わかった。交渉してみるぜよ」
坂本は渋い表情でゆっくりと答えた。