俺様野郎×鈍感女
「ここのお化け屋敷は2組のペアでしか入れないんだって。
だからぁー…うちと太一のペアと、凛華と芳賀くんのペアね♪」
「「はっ?」」
舞の驚きの発言にあたしと芳賀くんの言葉が重なった。
まさかハモるだなんて(笑)
「あたし、舞と一緒じゃないの?」
「うん、うちはー♪
愛しの太一くんと♪」
なんて自己チューな!
「芳賀くんと頑張ってねーん♪」
舞は耳元であたしにそう言って
「じゃあまたねー♪」
と言ってから太一くんと中に入ってしまった。
「…仕方ねぇ。
行くぞ」
「えっ、ちょっと…!」
あたしは芳賀くんに腕を掴まれて中に連れてかれた。
「…ねっ、怖い……」
あたしは咄嗟に口に出してしまった。
すると、芳賀くんがあたしの手をグイッと引っ張って、芳賀くんとぴったり隙間なく、くっついた。
「…芳賀くん?」
「怖いんだろ?
こうしてれば大丈夫だから…」
そう言って芳賀くんはあたしの肩に腕を回した。
何故かドキドキする……。
心臓の音がどんどん大きくなってきて…顔が熱くなる……。
あたしがそう思っていると、あっという間にお化け屋敷の外だった。
芳賀くんは気を遣って舞たちにバレないように出口の所で肩から腕を離してくれたことくらい、鈍感なあたしでもわかる。
「凛華ぁ、どうだった?」
舞はあたしに「芳賀くんとどうだった?」と言っているような顔をして聞いてきた。
「舞の馬鹿っ」
あたしはそう言って舞にベーッと舌を出した。