シルバーウルフ -Is this love?-
屋内階段の踊り場には小窓があった。


月夜の川にネオンライトが溶けていた。


完全停滞しているように緩やかな川の流れ。





ツンツン頭は額縁(がくぶち)のような小窓風景を楽しむ様子もなく、川の流れと違い、歩くスピードが早かった。





仕立てのよいスーツ。


こじゃれた左手首の舶来ウォッチ。


薫る香水は甘くきつい。


女を寄せ付けたい気が満々で、芳(かぐわ)しきに程遠い匂い。




隅の隅(すみのすみ)までインテリを装っている。







“こいつ誰かに似ているな……。誰だっけな?”



思い出せないまま、後を着いてく俺。









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