シルバーウルフ -Is this love?-
肩幅の広いスーツ姿で、髪型はオールバックの男。

白系のジャケットに黒系のスカートで、髪は肩までの女。

裕香は里親制度で養子縁組された、そんな新しい父親の手に、自分から甘えるように手を差し出して握り締められている。




オレンジ色の鉄の施設の門扉。



そこを越える裕香を窓から眺めている俺。



裕香は振り向いて俺に微笑む。








……そう



小学校へ入る前の年の頃の俺。


喰うには困らなかったが、飯の度の満腹はなかった。



餓えるワケではないが、ひもじい想いは募った。



単純だった。ただ、腹いっぱい喰いたかった。



プラスチック製のワンプレート。


施設の食堂で隣の席だった裕香。


裕香は毎食、自分の食べる分から、白い飯を半分と、日替わりのスープもしくは味噌汁の全てを俺にわけてくれた。




痩せっぽっちの裕香。



俺想いの優しい裕香。



感謝の仕方も知らずに、当たり前みたいにそれを喰らうだけの俺だった。






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