シルバーウルフ -Is this love?-
裕香の裏切りの微笑み。


同じ微笑みを投げ掛けてくる、目の前のチャイニーズ嬢。




俺は金縛りで眺めていた。





「裕慈!!」

裕太の怒鳴り声に近い呼ぶ声が入り口から聞こえてきた。

俺は腕時計を見た。


確かに打ち合わせの時間を2分過ぎていた。


「大丈夫か!!」


8つ目のブースに入っていて俺の姿が見えず、裕太の声は緊迫を帯びている。


しかし、おそらく


銃も持たずに丸腰で来ているであろう裕太。



俺がしくじるワケがないのを知っているからだ。



当たり前だ。


どんな戦場で、どんな最新兵器を使う軍隊と戦っても、絶対に死なない兵士が1人いるだけで勝利するからだ。





「あと、その待合室の証券野郎3人とシャブ中チャイニーズ1人だけだ!!」

俺は叫んで裕太に返した。

チャイニーズ嬢は頭数に入れなかった。





「“だけ”じゃねぇだろ!!」

業務遅滞にダメ出しする裕太。


反射的に舌打ちをする俺。


微笑み続けているチャイニーズ嬢。







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