蜃気楼。
「…別に。」
ふいっと視線をそらすと、
「照れちゃったぁ??」
今度は、ニヒヒと笑った。
「照れてねーし。」
しまった。今のは逆効果!?
「んふふ。可愛いトコあるじゃない。」
また出たよ。んふふ。
最近ハマってんのかな?
んふふ。に。
「というか、それを聞こうと思う
まぁちゃんが凄いのよぉ。」
そうだと思う。俺も。
「………別に、偉くないですよ。」
ほんのり曇った顔に無理矢理笑みを広げた。
・・・・やっぱりさっきの笑顔も偽物か。
先程までの完璧で儚さを秘めた笑顔とは違い、
今の笑顔は分かりやすくゆがんでいた
まぁ、一瞬だが。
その後はまたあの完璧な笑顔に戻っていた。
「アッ、まぁちゃんお家に電話したぁ?
心配してるわよぉ。」
時計をチラリとみた母さんが、声をだす。
「…………私、一人暮らしなので
大丈夫です。」
またあの笑顔。
完璧すぎて、まるで心から
笑っているような気さえおきてしまう。