最後の恋ψ天使の魔法はクリスマスに降る雪と共に
「天使様、カイトを連れて行かないで下さい。

本当は私が連れて行かれる予定だったのに。

私が、巻き込んだの。だから私を…!」


空に向かって叫ぶと、


天使は、ただ笑っているだけだった。






その笑みは、優しい笑みというよりは、


妖艶で…美しく


感情を読み取れないような、ゾクリとようなものだった。




カイトと天使に近付こうとしていた身体が、


金縛りにあったみたいに…全く動かなくなってしまった。


「美衣、楽しかった。また、恋したいって思えたぜ。

天界では、美衣みたいに…純粋でかわいい子に恋しようかな」


カイトはそんなことを呟いた。


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