「I Love You」をキミにー秘密のオフィスラブー

ここから紳士服のレジを見てみたら、レジには行列ができていた。



「どうしたんですか?」


茜が冷静な表情で聞いた。

正直、普通に赤坂さんと話せる茜が羨ましいと思った。

だって、あたしは赤坂さんが来ただけでドキドキして茜みたいに話せないのだから…。



「バイトの子が1人体調崩して早退してね。今、人手不足なんだ?どうかな?」

「そうなんですかぁ、分かりました。こっちは今落ち着いたんで…」


服を黙々とたたみながら2人の話を聞いていたら


「沙織、行ってきて」


意外な言葉が耳に届いた。


「えっ!?あたし!?」


畳んでいた手を止めて聞いたあたしを、勿論決まってるでしょうというような瞳で見つめた。


本気…なの?



< 11 / 372 >

この作品をシェア

pagetop