青騒のフォトグラフ―本日より地味くんは不良の舎弟です―



うーわっ、聞かなきゃ良かった。マジで聞かなきゃ良かった。


こいつ、典型的ないじめっ子だ! しかもターゲットにした相手にはしつこい!


粘着質がめちゃくそ高い! ターゲットにされた俺、乙過ぎる!


「白星は無理ですかね」


ははっ、愛想笑いを浮かべる俺。


「まーだ間に合うけどな」


ニヤリニヤリの日賀野。


いやいや間に合わない。間に合わないんだぞ。

な、泣きたいけど、怖いけど、まだ涙は出さないんだぞ! と、トラウマだからってなぁ、いい気になるなよコノヤロウ!

お前なんてなっ、めちゃめちゃ怖いんだぞっ、足が竦み始めているよ!


ふぁ、ファイトだ俺。


所詮は日賀野大和、同じ男の子じゃないか! 同世代の男の子じゃないか!


相手はふ、不良ってだけで……別に恐れることなんてないんだぞ。

喧嘩が強いってだけで恐れることなんてっ……怖いっ、泣きたい、ヨウのバッキャロウ!


あ、そうだ、ヨウ。

どうにか閉じ込められた舎兄を助けないと。


俺は右に視線を流してすり足。

日賀野も右に視線を流したその隙をついて、左へと走った。


左のカウンター奥の倉庫部屋にヨウが閉じ込められている。

外側のドアノブに椅子の背凭れが立て掛けてあるようだ。


つっかえ棒代わりにされているんだな。

急いで椅子を蹴ってつっかえ棒を取り除くと、倉庫部屋を迷うことなく開けた。


「ヨウ! ぶ……じぃ……は?」


……無事って何だっけ?



「あーあ、開けちまった。アダルトタイムだって言ったのになぁ」



日賀野は忠告したのに、と肩を竦めている。

扉を開けた向こう側に替えの椅子やら掃除用具などが見えますが、それ以上に俺の視界に飛び込んできたのは、帆奈美さんに押し倒されてキスされてる兄貴。


床に体を押し付けられて、ふっかいキスしてらぁ。


あれが俗にいうディープキス、アダルトキスというものですか。


ピチャペチャ双方の舌を絡ませてぶっちゅーっとする……あれですね。分かります。なるほど。納得。


「おじゃましました」


思わず扉を閉めてしまう。

赤面硬直する俺に、

「坊やには刺激的だったか?」

日賀野が新たな苛めのネタを手に入れたと言わんばかりに細く綻んだ。

うん。そりゃもうチェリーボーイの俺には刺激的過ぎて、扉から離れる……かぁああ!


危うく逃げちまうところだったぞ!


「あーあ、開けちまった。アダルトタイムだって言ったのになぁ」



日賀野は忠告したのに、と肩を竦めている。

扉を開けた向こう側に替えの椅子やら掃除用具などが見えますが、それ以上に俺の視界に飛び込んできたのは、帆奈美さんに押し倒されてキスされてる兄貴。

床に体を押し付けられて、ふっかいキスしてらぁ。

あれが俗にいうディープキス、アダルトキスというものですか。

ピチャペチャ双方の舌を絡ませてぶっちゅーっとする……あれですね。分かります。なるほど。納得。


「おじゃましました」


思わず扉を閉めてしまう。

赤面硬直する俺に、

「坊やには刺激的だったか?」

日賀野が新たな苛めのネタを手に入れたと言わんばかりに細く綻んだ。


うん。そりゃもうチェリーボーイの俺には刺激的過ぎて、扉から離れる……かぁああ!


危うく逃げちまうところだったぞ!



「この馬鹿! こんな時に何をしているんだ!」



再び扉を開けた俺は目を逸らしながらヨウに喝破する。

身構えていなかった俺には刺激的過ぎる光景だぞコノヤロウっ!


なにっ、同い年でこのキスの差!

俺とココロが交わしたキスとはえっらい違い!


なんっつーかえっろいキスだな畜生、俺と同じ16だろ、あんた等! ナニ大人ぶったキスなんてしているんだよバーカ!


うわぁああああっ、同級生の官能場面を見たこの気まずさと言ったらぁあ!


なんでこの喧嘩の最中に……ああもう、大混乱も大混乱だ! 助けに来た筈なのに、この邪魔した感、俺ってば超KY感が拭えねぇええ!

喚きたい気持ちを抑えていると、


「ケイ助かった!」


某兄貴はどうにかキス攻撃から逃げて帆奈美さんを睨んだ後、助かったと俺に一笑してくる。


が、今の俺にイケメンスマイルなんぞ効かぬ。


ヨウさん、俺はお前を助けたんだよな? ほんとうにそう思ってもいいんだよな?


邪魔をしたわけじゃないんだよな?


え、舎兄さんよ!



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