ひとかけらの恋
―日曜日―




「えっーと、この辺のはずなんだけど…。」



私は、今まさに道に迷っている。


笑美に書いてもらった地図を見ているのだけれど、なかなかつかない。


……しょうがない。




プルルルルル、プルルルルル……。




『もしもし?美晴どうしたの?遅いから心配してたんだよ?』



「笑美…。道に迷った。」



『えっ、そうなん?今どこ?』



「それも、わからないよ…。」




私はやみくもに歩くうちに、現在地までわからなくなってしまった。




『えー!!どうしよう…。今なにが見える?』



「えっーと…。」




私は辺りをキョロキョロと見る。




「あっ、なんか、工場の煙突みたいなのが見える。」



『わかった!待ってて!!』




ブチッ…。




一方的に電話を切られてしまった。






< 287 / 488 >

この作品をシェア

pagetop