ひとかけらの恋
しばらく待つか……。


私は近くにあった木の影に入る。




ガチャッ!!




私の目の前にある家の、玄関のドアが開いたかと思うと…………。



「美晴!?」



「えっ?笑美?」




その家から出てきたのは笑美だった。




「ウソ……ここが笑美の家だったんだ。」



「よかった!見つかって!」




笑美はホッとした表情で言う。




「煙突が見えるのって、この辺りからしか見えないんだよ。ほかのところから建物が邪魔で見えなくなってるから、この辺りにいるとは思ってたけど、まさか家の前にいるとは…。」




笑美はプッと吹き出しながら笑った。


私もまさか笑美の家の前にいたとは思わなかったから、思わず吹き出した。




「表札がなかったからわかんなかったよぉ!」



「ごめんね、まだつけてなかったこと忘れてた。さっ、入って。」



笑美が家の中に招いてくれた。






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