ひとかけらの恋
「どうしたんだよ。そんなにニヤニヤして。」



「えっ?なんでもないよ!はい、これです。」



私はスクバーの中から、翔の分として作っておいたチョコを取り出して翔に渡した。



「ありがとう!あっ、せっかくやから今一緒に食べようぜ!!」



「えっ?でも先生にばれたら……、ってもう開けてるし。」



翔は私の言ってることなんて気にしないで、ラッピングを開けていた。



「これうまそうじゃん!」



そう言って翔は壁にもたれかかりながら、アーモンドの入っているチョコを口に入れた。



「おっ、うめぇ!俺ちょうどアーモンドチョコ食べたかったんさ!」



そう言いながらチョコをほうばる笑顔は、まるで翔が小さい時の…、初めて翔を好きになった時の笑顔そのもので……。
すごく『好き』という感情が、自分でも止められないぐらい溢れそうになった…。





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