ひとかけらの恋
ずるいよ…。

そんな顔して笑うなんて…。


今は…、すぐ隣に翔がいる。 でも、どんなに近くにいるようでも、ココロは遠いよ…。


ゲームセンターで見た、翔と夏実ちゃんの姿…。


まだ…、痛いほど目に焼き付いてる。


あの時の翔の顔…。
普段は見せない顔してた。


やっぱり…………、彼女いる人を好きになるのは、つらいだけなのかな………………………?



ジワッ…。



目に涙がたまってくる。


ダメ………。今は泣いちゃだめだよ…。



「俺ばっか食ってるから、美晴も食え……って、なんで泣いてんだ?俺のせいか?」


翔に言われて、頬をなぞってみると、こらえていた涙が流れていた。


翔はチョコを持ちながら、少し驚いた様子だけど、私に優しく問い掛けてくれる。


でも今は、その優しさもつらいだけ…。



「ううん。大丈夫。目にホコリが入っただけだから…。」





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