とある堕天使のモノガタリ ~INTROITUS~



月曜は朝から気温が高く、低かったテンションも一気に上がる。


せっかくの海だ!
色々気になる事はあるが、楽しまないと損だ!


忍と一緒に待ち合わせ場所に向かうとみんな到着していた。


D半島まで電車を何本か乗り継ぎ1時間半程かかったが、遠足気分の俺達にはそんなに苦ではなかった。


宿泊先は虎太郎がうまいこと用意したらしい。


「丁度“親戚”の知り合いが近くに居てさ~

この時期にこの価格はお得だぜ?」


と得意げに言っていた。


「“親戚”って誰だよ…」

「ミカエル様が手配してくれた」


…ミカエル…あいつに頼んだのか…


ミカエルは絶対にそんな親切なわけない。
四大天使の中で一番腹黒い熾天使だ。



「で?ミカエルに何を言われた。」

「鋭いね~。例の人が溺死するっていう都市伝説、あれフォカロルらしいんだ。」

かなり昔の話だが聞いた事がある。
フォカロルは確か元々“第七座天使”だったはずだ。まさかルシファー側についたのか?


「捕まえて真相を吐かせればいいのか?」

「いや、単純に天界に戻ってこないようにして欲しいって言われた。」

「は?...毎度ながらミカエルの考えている事がわかんねーな...」


堕天する前からミカエルとは友だが、突然意表をついた行動に出るときがある。


金髪のクリクリ頭を掻き上げて高らかと笑う姿が目に浮かぶようだ...



「どうせ、対した事ない理由なんだろうよ...」

「俺はセラフィム(熾天使)に異議を申し立てれないから真意はわなんないけどさ。」


そう言って虎太郎は首をすくめた。

でも考えようによってはここで恩を売っておくのも悪くない。




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