とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
旅館に到着するとチェックインを済ませた。
「4人で1部屋ずつね?」
俺達は男女で部屋を分け荷物を置くと着替えてロビーで待ち合わせをした。
「さっき部屋から海岸見えたな!近いから歩いていけるぜ!」
興奮気味の陸と寛二を見て虎太郎が「いいとこだろ~?」と笑った。
荷物を手に持った女性陣が「おまたせー」とやってくると、そろって海岸まで歩いた。
歩いて5分程で海岸まで着くと空いている場所を探してシートを敷いた。
パラソルを借りて立てていると、女性陣は上に着ていた服を脱いですでに水着になって波打ち際まで走っていった。
「...ダメだろう、あれは...」
忍のビキニ姿を見て呟くと陸が俺の肩に手を回した。
「いい眺めだねぇ~...忍ちゃん細いな~...いってぇ!!」
「お前の視界に忍をいれるな!」
俺は陸に蹴りを入れながら言うと、「そんなの無理だろ~!?」と逃げて行った。
白いホルターネックのビキニを着た忍は本当に可愛かった。
...が、あれはダメだ。現に男が忍たちにもう声をかけていた。
「寛二!クミがナンパされてるぞ!」
「ええ!?」
びっくりした寛二が4人に張り付く2人組みの男の所に走っていった。
パラソルを固定し終わると、俺も寛二の方に向かった。