とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
「このコ達俺らの連れだから他あたって~」
「はぁ?俺はこのコ達に聞いてるんだけど!
お前関係ないじゃん」
はぁ...だから嫌だったんだよ...
「おい!他行けよ」
イライラしてつい口調がきつくなった。
翠の鋭く光る目を見て男達は一瞬ひるんだのが判った。
「俺らの連れだって言ってんだろ?他行けよ」
「わ…わかったよ!」
2人組みが去っていくとホッっと息をついた。
「ウリ坊、怖っ!!!」
「ったく...お前らも女だけでフラフラすんな!喰われるぞ!」
俺の説教におとなしく「はぁい」と返事をする4人。
「判ればよろしい。
どっか行く時は俺らが一緒にいってやるから言えよ?」
「...右京くん...かっこいい...」
「...というか、右京くんの方が心配なんだけど...」
「あぁ?」
眉を寄せる俺にセリが言った。
「右京くんも一人でフラフラしないでよ!?逆ナンされるわよ!」
そういって砂浜を指さした。
視線を向けるとチラチラをこっちを見ている女達がいた。
「忍だけで手いっぱいだ!興味ねぇよ。」
「なっ!?私はお荷物扱い!?」
「世話がやけるって言ってんだよ!」
「なんでそんなに機嫌悪いのよ!」
「なんでだと?そんなビキニ着てるからだろ!?」
「またその話!?水着くらい自分の好きなの着るわよ!」
「だから俺以外のヤツに見せたくねーっつってんだろーが!」
「...あんた達、のろけてるの?...」
だんだんヒートアップする俺達を見て「ごちそうさま」と言ってシートに戻る一同。
溜め息を付いて忍に手を差し出す。
真っ赤になって膨れるながら俺の手を握る忍を引き寄せて耳元で囁いた。
「あとでぜってー脱がしてやるから覚えとけよ」
わざと挑発すると「ばかぁ~!!!」と言ってポカポカ殴られた。