とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
俺達の言い合いを散々冷やかされた後、のどが渇いたので財布を手にしたところを陸に止められた。
「ウリ坊、どこに行く気?
「ん?のどが渇いたからカキ氷でも買おうかと...」
そういうと、陸は「みんな集合~~!」と声を上げた。
「ビーチバレーやろうぜ!カキ氷争奪戦だ!」
「おおお!いいねぇ~!やろうぜ!」
「2人1チームで、負けたら全員分のカキ氷おごりな?」
「じゃあ、私達応援してる~♪」
「陸がんばってよ~!」
「まかせろ!」
じゃんけんでチーム分けをすると、俺と陸、虎太郎と寛二で対戦することになった。
「みてろ、虎太郎!顔面に当ててやる!」
「え!?ビーチバレーってそういうスポーツだっけ!?」
俺は宣言どおり虎太郎の顔面にスパイクを決めてやった。
爆笑する俺に至近距離からビーチボールを投げつけて来た虎太郎を追い掛け回して場外乱闘になった。
「オメーら激しすぎる!!」
「りっ...陸!虎太郎くん締められてるけど大丈夫!?」
心配するアイコに「虎太郎だったらヘーキ!」と無責任な事を言っている陸。
「にしてもあの二人の筋肉すごいわね...」
「筋肉バカだからな」
とセリに説明する寛二。
俺と虎太郎はピタリと動きを止めて目を合わすとニヤリと笑った。
「...へ?...」
「...なんかこっちに走ってくるけど...やばくね?」
俺と虎太郎はもがく陸と寛二を担いで海に向かって放り投げるとハイタッチをした。
切れた陸と寛二は後ろから俺らを掴んで結局4人とも頭から海に入ってしまった。
「う~~~しょっぱ~~~!!」
爆笑していた忍は涙目のままタオルで俺の頭を拭いてくれた。