とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
肉うどんを食べながら虎太郎は俺に小さい声で言った。
「ターゲットだとしたら絞られてきたな...」
「中性的な顔のヤツか...」
「意外にそれがビンゴだったりしてね」
「潤が“裏があるかも”って言ってたがな...」
「潤?あぁフォカロルか...」
「ん。裏がなかったとして誰だと思う?」
そう俺が聞くと虎太郎はう~んと考え込んだ。
「直感で言うと“ハルパス”だ。
中性的な容姿で、揉め事を引き起こす。」
「同感だ。だが、もし裏があったとしたら?その上に立つものは誰だ?」
「まちがいなくルシファー側だな。
でも上級三位までの悪魔は日本にはいない。」
だとしたらその下だろう。悪魔の九階級で下の六位までだとしたら...
「“サルガタナス”あたりが怪しいと思う。」
俺がそう言うと、虎太郎は眉を潜めた。
「...そいつは強敵じゃないか...
でも、だとしたら...
相手はこっちに気付いてるんじゃないか?」
虎太郎の言葉に同感だった。
もしかしたら気付かれてるのかもしれない。
だからわざわざaxelに探りを入れる為に“誰か”を潜入させたのか...
「気を抜くな。今回はヤバイかもしれない。」
虎太郎は珍しく顔を強張らせて頷いたのだった。