とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
放課後、校門前に停車している車に向かうと運転席でシートを倒して寝ているガクが居た。
運転席の窓ガラスをノックすると眠たそうな目をしてガクが俺を見た。
助手席に座ると俺をマジマジと見て呟いた。
「…高校生みたいだな…」
「んー…なんか日本語おかしいよな?
正真正銘“高校生”なんだけど…」
「そうか…アメリカ生活長かったから、日本語苦手なんだ。」
「…突っ込みどころがありすぎるんだが…」
半眼で溜め息をつくと、ガクは俺をバンバン叩きながら笑った。
着いた先は昔からよく行く総合病院だった。
「ヤツの名前はサブローだ。
昨日まで集中治療室だったらしいが、今日から一般病棟に移ったらしい。」
「まだ無理はさせられないか…」
病室に入ると痛々しいまでに包帯を巻かれた姿のDJのサブローが居た。
「よぉ、サブ!生きてるか?」
「ガクさん!黒崎も来てくれたのか…
すみません、迷惑かけて…」
「なーに、心配すんなって!」
まだ動くと痛いらしく、弱々しいサブローはいつもと別人に見えた。
「バイクで事故ったって聞いたけど、国道で単独事故つーのも珍しいっすね…」
「…俺も不思議で仕方ないんだ…」
サブローはポツリポツリと話し始めた。