とある堕天使のモノガタリ
~INTROITUS~
翌日は体育祭ということで朝から忍はお弁当を作るといって張り切っていたが…
「ごめん右京~!炊飯器スイッチ入れ忘れたぁ…~」
「…さすが忍。一気に天から地に落とされたよ…」
平謝りの忍を見て思わず吹き出した。
「いいよ、気にすんなって!」
「お昼までには届けるから!」
…それって来てくれるって事?
ちょっと俺はテンションが上がった。
「今度は期待して大丈夫か?」
「もちろん!今日2限目しか授業ないからお昼には間に合うはず!」
俺は溜め息をついて「分かった」と頷いた。
午前中の競技は長距離2000が俺の出場種目だった。
「…一番これが疲れるんじゃないか?」
「当たり前だ!じゃなきゃ俺が出てる!」
隣で豪語する陸を軽く睨んだ。
陸は俺の肩に手を置くと「焼き肉の為に頑張れ!」と励ました。
焼き肉より忍の弁当がいい…
2000はグランドではなく、校舎をぐるりと回るコースになっていた。
案の定、陸上部が揃って出場していた。
「黒崎…去年の屈辱を今年は晴らす!」
「…屈辱はどうでもいいけど、俺これ勝たないとみんなから怨まれるんだよ…
悪いけど勝たせてもらうよ」
結果、100m以上引き離して俺はぶっちぎって1位を獲得した。
悔しがる陸上部のヤツに「悪いな」と言って自分の席に戻った。